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2 大学(学部)、大学院でビジネスを学ぶ

日本の大学でメジャーな学部といえば、法学部か経済学部でしょう。これは所謂「つぶしがきく」学部だといわれているからでしょう。実際大学受験の時点で何をやりたいかはっきりわからないなら、とりあえず法か経済という風潮は(最近では多少薄れてきましたが)あると思います。確かに社会に出ると、法律のバックグラウンド、あるいは経済学の考え方というのは少なからず役に立ちます。

しかし実践主義に即したオーストラリアの教育を鑑みると、法学部は弁護士あるいは法曹界希望者、経済学部は経済あるいは政策を本格的に学びたい人が行く学部で、ビジネスパーソンとして企業であるいは個人で独立して事業をやろうと考えている人は経営学部、商学部に行きます。ですからオーストラリアの経営・商学部の人気は大変高く、コース内容も非常に実践的です。

全ての大学にこの学科は設置されており、専攻内容も会計、マーケティング、財務、人事労務、ITビジネスなど幅広い分野の中から自分の指向にあうものを選ぶ事が出来ます。通常3年コースですが、他学部(人文学部、工学部、環境学部、理学部など)と組み合わせて4〜5年のダブルディグリーを取る学生もいます。また、日本とオーストラリアの高校教育制度が違いますので、日本の高校卒業の方はファウンデーションコースと呼ばれる、日本で言うなら大学の教養課程に当たるコースを8〜12ヶ月取る必要があります。

大学院の場合、各大学1年から2年のコースを設置しています。(1.5年コースが一番ポピュラーです)大学時代のバックグラウンドは必ずしも商・経営・経済系である必要は無く、法学部や文学部、教育学部出身者、あるいは理系バックグラウンドの方も数多く学んでおります。オーストラリア人の学生の場合、昼間はフルタイムで働きながら、大学院をパートタイムでやっている生徒が多く、年齢も大学の新卒者(20代前半)から40代、50代のマネージャークラスまで様々です。クラスは国籍はもちろん、様々な年齢層の学生が学ぶことになり、必然的に議論も活発化します。